コインリストCEO「ビットコインは安全なヘイブン資産になっていく」

CoinListの共同設立者兼CEOであるAndy Brombergがブルームバーグに出演。
ビットコインの下落について、ブルームバーグのRomaine BostickとJoe Weisenthalと共に議論を交わした。

Andy Bromberg氏の見方の要約
  • 市場はまだ初期段階で変動性があるのは大前提。
  • その上で、BTCの9000ドル台から7000ドル台への下落は、機関投資家など大型投資家による売却によるものと指摘。
  • Bakktのローンチは機関投資家の参入に大きな影響力を持つ。
  • 現在は市場の秩序や変動性が整うまで、政府と「我慢比べ」をしている状態。
  • 「ガラクタ」なコインがなくなるには、本当に良いコインが自身の価値を高めていくことが必要。
  • 現在の米中貿易戦争など、従来の資産クラスを脅かすイベントによって、ビットコインの「ヘイブン資産」としての価値はさらに高まっていく。

 

Bitcoin Is Becoming a Safe Haven Asset, CoinList President Says from Bloomberg

<動画翻訳>

Romaine:今日のビットコイン下落について話しましょう。
ビットコインは8000ドル台を下回りました。
この大台は多くの注目を集めていることと思いますが、何か原因はあったのでしょうか?

Andy:ええ、理由はいくつかあります。
私はいつもこれを言っているのですが、私たちは“発展段階の市場”にいるということです。
このような初期ステージには大きな動きや多くの変動性があるものです。
ですが、ここ5日間で特徴的もしくは興味深かった点に注目すると、いくつかのことが見えてきます。

1つ目は、ほぼ全ての出来高が現物取引所ではなくデリバティブ取引所から来ているものだということです。
つまり、デリバティブ取引所が10倍かそれ以上の出来高を持っていたということです。
これは、それが小売りによる売却ではなかったことを示しています。
現物取引所ではなく、デリバティブ取引所での売却に精通した、大型投資家だったのです。

Romaine:私たちのデータはそこにありました。

Andy:それが良いか悪いかは分かりません。
それが意味するのは、単に、市場に流れ込んでいるのはより大きな売り手だという事実です。
興味深いデータポイントはたくさんあります。
12月の先物は3%のコンタンゴで、現物市場は3%のプレミアムとなりましたが、2%のバックワーデーションで現物市場は2%の値下がりとなりました。

もう1度言いますが、これらを起こしているのは先物製品を売る人たちです。
そしてそれは、小売りではなく大きな機関、少なくとも多額を保有する人たちによって引き起こされています。
それが人々の一連の動きを示しているというのはおもしろいです。

Joe:たしかにおもしろいですね。
なぜなら、2017年にビットコインがピークを迎えた時、それはビットコインの先物取引が初めてローンチされた日でした。
そして今回はICE取引所が初めてのビットコイン現物先物取引であるBakktをローンチした週だった。これは奇妙な矛盾です。
とはいえ、新たな手段が市場にお金を呼び込むであろうまさにその時に、大きな転換期を迎えているのは注目すべきことです。

Andy:ええ、その通りです。
Bakktのローンチは確かにこの動きの一因となっていると思います。
実際の実用性にどれだけ寄与しているかは分かりません。Bakktの出来高は1週間増加し続けましたが、他の取引所での取引に比べると未だ非常に少額です。
とはいえ、影響力を持っているのは確実ですし、私は興味深く感じています。

ですが、もっと重要なのが、参入する機関の環境をより良くすることです。
Bakktはビットコイン現物先物取引をローンチしましたが、あなたが言うように少し矛盾もあります。
先物が興味深いものであることには変わりありませんから、機関投資家をもっと快適にするものであるべきです。
この金融業界はもっと影響力を持つでしょうし、Bakktこそその大きな指標であると考えます。

Romaine:では、好意的な大型投資家は増えていくのに、SECが依然として好意的ではないのはなぜなのでしょうか?
私たちはSECが受け入れてくれるのをかなり長い間待っているのでは?

Andy:「待つ」という言葉を使ってくれて嬉しいです。なぜなら、こういう嫌なことは全てアメリカ政府が行ってきたのだという懸念がありますが、それは全く真実ではないからです。
この業界に攻撃があったことはありません。
これは本当にただの「待つゲーム」であり、極端なグレーエリアなのです。

今週始め、私はワシントンで2人の議員と話してきましたが、分かったことは、これはただの「我慢比べ」だということです。
彼らは何か行う前にその領域のことを確実に理解しておきたいのです。
現時点ではあいまいな点が多くあり、困難なものとなっています。
それに加え、市場は秩序だっておらず、誰が良いプレイヤーか言うのも難しいし、そのような市場を規制することも大変なのです。

Joe:今週ビットコインはかなり下落しましたが、もっと下げた他のコインもたくさんありました。特定の名前は言えませんが。
この領域が真剣に受け入れられ、人々が本当に重要なことに集中するには、あまりにもまだくだらない「ガラクタ」が多すぎるのでしょうか?

Andy:この領域にはたくさんの「ガラクタ」があります。ですが、その「ガラクタ」は自然と消えるものではないと思います。
必要なのは、本当に良い資産が自分たちの物語と使い道を発展させるということです。それによって、悪い噂を跳ね除けるのです。
悪い噂が自然になくなるとは思いません。もっと多くの使い道を持ち、受け入れられなければならないのです。
そうすれば、人々の関心を良いプロジェクトへ向けられるようになるでしょう。

Joe:現在、市場では価格の上下があるだけで、良いコインの価格が上がり、悪いコインの価格が下がるということはほとんどありません。基本的に全てのコインが同じように動きますよね。

Andy:その通りだと思います。
最大の例は、ビットコインがますます他の市場と相関性がなくなっていることです。
ですが、他の資産はみな互いに並行して動くものですし、たった1つの資産にだけ何かに影響を受けることはないものです。

Romain:まだヘイブン資産としての機能はあるのでしょうか?
ここ最近の市場の変動性で、必ずしもそういった使われ方はされなくなっているように思うのですが。

Andy:ごもっともな指摘だと思います。
私はビットコインは安全なヘイブン資産として成長していると思っていますし、従来の資産クラスに関して人々を怯えさせている全イベントで、さらに恩恵を受けると思います。
中国貿易戦争であれ、弾劾であれ、最近のイランの動向であれ、それら全てがビットコイン価格に影響しているのです。
人々はその物語に投資し、そのうちにその「安全なヘイブン資産」の議論はますます強まるでしょう。

 

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